
システム間の連携促進により、患者の安全性を高め、コストやエラーを削減して治療の効率化につなげる
患者が新しい専門医を受診したり、別の病院へ転院したりする際には、これまでの診療履歴が途切れることなく引き継がれることが理想です。しかし実際には、互換性のないシステム間では重要な情報が正しく伝わらず、医療従事者が不完全なデータをもとに判断せざるを得ないケースが少なくありません。こうした情報の分断は、投薬ミスや検査の重複、診断の遅れ、予防可能なはずの合併症につながる可能性があります。複数の専門医を受診したり、医療機関を移ったりする患者が増えるなど、医療がますます複雑になる中で、システム同士が確実に情報をやり取りできないことは非効率であるだけでなく、危険につながる可能性もあります。
SRIは、患者が医療を必要とするあらゆる場所で、医療データを安全かつ正確に移動させるプラットフォームによって、この課題に取り組んでいます。
SRIがARPA-Hの支援を受けて開発した「FHIR-Fly」と「Parsemony」プラットフォームは、複雑な医療システム間の全体における信頼性と相互運用性の向上を目指しています。これらの技術プラットフォームは、ARPA-HのDIGIHEALS(Digital Health Security)プログラムの一環として開発されたもので、医療データの完全性を確保しながら、自然言語から抽出された臨床情報をシームレスに取り込めるよう設計されています。
「このテクノロジーには、変換プロセス全体を通じてデータの完全性・整合性を維持するための、高度な自動フラグ付け機能が備わっています」
— Linda Briesemeister
オープンソースのソフトウェアプラットフォームである「FHIR-Fly」は、異なる医療データ形式間で自動的に変換することで、効果的な医療提供を阻む長年の障壁の一つに対応します。相互運用性を実現するFHIR-Flyは、システム、医療従事者、医療機関の間で、重要な患者情報を安全かつ自動的に理解・共有できるよう設計されています。この技術革新により、これまで分断され、個別に管理されていた患者情報を統合し、医療従事者が十分な情報に基づいて判断できる支援となることが期待されます。
「医療システムでは、互換性のないデータ形式によって、患者にとって重要な情報交換ができないという問題が生じています」と、SRIのInformation and Computing Sciences部門でPrincipal Computer ScientistであるLinda Briesemeisterは述べています。「SRIは、信頼性、セキュリティ、プライバシーを重視するアプローチで、この問題の解決に取り組んでいます。この技術には、データ変換のプロセス全体を通じてデータの完全性・整合性を維持するための、高度な自動フラグ付け機能が組み込まれています」
SRIの「Parsemony」は、LLMs(大規模言語モデル)の能力を活用して、自然言語テキストを機械可読な構造化されたデータへと形式変換します。これにより、医療従事者は臨床情報を効率的に活用できるようになり、事務作業の負担軽減にもつながります。
これらのプラットフォームは、医療機関全体のデータ管理を改善し、効果的かつ手頃な価格で、拡張可能なソリューションを提供することができます。例えば、患者が薬を適切に服用し続けられるよう、臨床診察ガイドラインやFDA(米国食品医薬品局)の製品ラベルやユーザーの好みから抽出した機械可読な情報に基づいて、推奨事項を提示することができます。
「医療従事者、患者、医療機関が信頼して利用できる情報インフラ(情報基盤)を構築することは、人間と機械が関わるシステムにおいて極めて重要です」とBriesemeisterは述べています。「SRIのプラットフォームは、さまざまな環境間において情報が確実かつプライバシーに配慮し、そして客観的に伝達されるよう、情報基盤の安全性を高めることを目指しています」
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This material is based upon work supported by the Defense Logistics Agency (DLA) and the Advanced Research Projects Agency for Health (ARPA-H) under Contract Number SP4701-23-C-0073. Any opinions, findings and conclusions or recommendations expressed in this material are those of the author(s) and do not necessarily reflect the views of DLA or ARPA-H.
本資料は、Defense Logistics Agency(DLA)およびAdvanced Research Projects Agency for Health(ARPA-H)の支援を受け、契約番号SP4701-23-C-0073のもとで実施された研究成果に基づいています。本資料に記載された意見、調査結果、結論、または提言は著者の見解であり、必ずしもDLAまたはARPA-Hの見解を反映するものではありません。


